【楽曲解説】MIRAGE OF DARK LABYRINTH

LINERNOTES

【LINER NOTES #05】
『MIRAGE OF DARK LABYRINTH ~迷い巡る灰の迷宮~』

皆さま、こんにちは。黒咲鮎花です。 いつも『CODE:AW』の物語、そして『ASPHALTIC WIZARDS』の音楽を応援していただき、本当にありがとうございます!
【LINER NOTES】第5回目は、いよいよ1st Albumのタイトル曲にして、物語の根幹となるテーマを描いた『MIRAGE OF DARK LABYRINTH ~迷い巡る灰の迷宮~』の解説をお届けします。


【LYRIC】

朝日が今日も昇る
幾多の人 目覚め歩く
乗り込み 地下を走る
息苦しく 汚らわしい 闇の中
いつかは抜け出せると信じて
我が身を その心を犠牲に歩いてゆく
幸せ 只それだけを求め
信じる 魔女に捧げる祈り 届かせるの
ああ 影が巡る 塔の下で迷い続けてる
ただ 生きる為に 孤独の中
光を探してる 
迷宮の中で
いつかは抜け出せると信じた
我が身を その心を捧げて登りつめる
シアワセ ただソレだけをもとめ
儚い 夢に捧げる祈り この指輪ニ
ああ ヒトハ踊ル
灰ノ中デ 幻ヲ見テル
アア 逃レラレヌ 罪ト罰ニ 気ヅキモシナイママ
メイキュウノナカオドル

アスファルトの街という名の「灰の迷宮」

乗り込み 地下を走る 息苦しく 汚らわしい 闇の中

毎朝同じように目覚め、地下鉄に乗り込み、息苦しい満員電車に揺られていく。この曲の序盤は、現代社会に生きる私たちが日々直面している「日常」をそのまま切り取っています。『CODE:AW』の世界において、テクノロジーがどれほど進化しようとも、人々の心は物質的な豊かさだけでは満たされず、日々心をすり減らしています。この逃げ場のない灰色の現代社会こそが、タイトルにもなっている「DARK LABYRINTH(暗黒の迷宮)」なのです。かつては都会に憧れ上京しておりましたが、日々の生活の中で感じる息苦しさや、そびえ立つ高層ビル群が欲望の象徴のように感じた思いを歌詞に反映しています。

魔女への祈りと、カタカナが暗示する「狂気」

ただ「幸せ」になりたい。いつかこの迷宮から抜け出したい。そんなささやかな願いと孤独を抱える人々は、やがて都市伝説『ユメミサマ』の授ける「指輪」に縋ってしまいます。歌詞の後半に注目していただきたいのですが、「シアワセ ただソレだけをもとめ」というフレーズから、突如として言葉が「カタカナ」へと侵食されていきます。これは、指輪の力に魅入られ、現実世界から切り離されていく過程の「意識の変容」を表しています。 「罪ト罰ニ 気ヅキモシナイママ メイキュウノナカオドル」という結末。これは魔女から魂を奪われた骸の思いなのか、それとも魔女となった人間が視る現代人の姿なのか、その答えはリスナーの皆様に委ねたいと思います。

■ サウンドの聴きどころ:重圧な音像の追求

ベースの背景も重苦しく、現代社会への皮肉も混じる本作は、重圧な音像を目指して制作しました。ただミキシングに関してかなり試行錯誤をした作品であり、正直な所今でもこの曲に関しては力量不足を痛感しています。1stアルバムは最初のアルバム作品ということもあり、まだ歌曲のミキシングに慣れておらず、花梨とのコミュニケーションも手探りな部分がありました。その中でも納得のいく作品はありましたが、この曲に関しては言えばベストは尽くしたが、納得のいくレベルには到達していないと改めて思う曲でもあります。

■ おわりに

いかがだったでしょうか? 私たちが生きるこの現実は、一歩間違えれば「灰の迷宮」にもなり得ます。そんな息苦しさを感じた時、この曲の持つ不気味さが一層際立つかもしれません……。
次回(#06)は、迷宮の先で待つ過激な浄化の歌。教会の裏の顔と狂信的な祈りを描いた『BLACK PRAYER ~浄化と粛清への祈り~』を解説します。どうぞお楽しみに!

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